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ミャンマーの寺院学校の求人の仕方

最近、寺院学校の先生方とお話する機会があり、その時にふと「ミャンマーの寺院学校の先生の募集って日本みたいにネットとかで募集されているのかな?」と疑問を持ったので聞いてみると、先生から話を聞く中で興味深い情報がたくさんがありました!そこで今回は、ミャンマーの教育や寺院学校の先生のリクルート方法について紹介していきたいと思います!

ミャンマーには3種類の学校がある!

まずそもそもですが、ミャンマーには公立学校、私立学校、寺院学校と大きく分けて3つのタイプの学校があります。公立学校では現在授業料や教科書は無償ですが、演習用のテキストや、運動会等の行事の費用は保護者が負担する必要があることがあるため、より経済状況の厳しい家庭は子供を公立学校に入れることができない現状があります。

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市内の比較的大規模な公立学校

他方、寺院学校は仏教寺院に併設された学校のことで、貧しい子どもたちでも勉強ができるようにと昼食なども含めて完全無償の学校です。但し、運営費用の一部について政府が補助してくれますが、実際には寺院学校の運営費のほとんどが、地域の寄付によって成り立っており、財政状況が厳しい寺院学校も数多くあります。

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市内の比較的大きな寺院学校(寺院に併設されている)

 

 

寺院学校の先生はよく辞める?

寺院学校で働く教職員の給与は公立学校の教職員の給与に比べて1/2から1/3ほどで、給与は政府からではなく、各寺院から支給されています。寺院学校では教職員の入れ替わりも結構多いという現状があります。実際、僕が訪問した寺院学校では新学期に入るまでいた全ての先生(5名)が退職して、全て先生が入れ替わっていました。

 

先生が全て入れ替わるなんて職場の人間関係がよっぽどなのかと思うかもしれませんが、そもそもミャンマーでは先生に限らず転職が多い文化ではあるため、人材の流動性は比較的高いので、全て入れ替わりは珍しいケースにしても、退職するというのはよくあるケースです。

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寺院学校の先生方

この学校の先生に聞いたところ、退職した5名のうちの2名は公立学校で教員になるためのディプロマを取りに行き、他3名は妊娠や父親の看病など理由があるそうです。他の寺院学校でもそうですがやはり給与などがネックのため、資格や機会さえあれば公立学校で教えたいということはあるようです。

 

また、州の寺院学校を管轄する僧侶の方から聞いた話だと、寺院学校運営の資金が集まらなく、給与が支払えないこともあるようで、安定していないという部分もネックになっているようです。

 

 

どのように求人を行う?

給与の低さや寄付で成り立つ故の不安定性がネックになっているということを話しましたが、最後は、どのように校長先生が教員を集めているのかについて話していきたいと思います。

 

僕が聞いた寺院学校では、校長先生の親族や親しい家族などに口頭で募集をまずかけて応募者を募るということをやっているとのことでした。応募者がいれば日本のように面接をするそうで、採用するか否かを決める際、校長先生には以下の3つの評価基準があるとのことでした。

 

1,ボランティア精神があるか

2,指導経験はあるか

3,校長先生に素直に従えるか

 

ボランティア精神は、やはり給与が他の職業と比べても少ないため、給与に不満を持たずに仕事してくれるかという部分があります。指導経験については、学校での指導経験のみならず、塾の先生として指導した経験も加味されるということでした。

 

最後に面白いと思ったのが、校長先生に従順か否かという点です。日本でも目上の人を立てるという文化はありますが、ミャンマーは、目上の人は絶対という意識がより強くあります。こういった評価基準があるのはミャンマーではよくあるのかなとは思いますが、この基準が応募する側も分かっているというのが面白いなと思いました。

 

 

最後に

いかがでしたでしょうか?寺院学校からの募集のかけ方については、地域によっては異なる場合もあります。しかし、多くの寺院学校は田舎にあるため、近しい人に声をかけてリクルートしているのではと思います。

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